- 作者: 落合理
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/09/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
を読み始めた(2017/1/20スタート)。
朝8時から9時の一時間限定で毎日勉強をする。目標は3月までの100時間で読み終えること(全162ページ)。
この記事では、感動ポイントをまとめていく。あくまで自分のメモ用なので、分かりにくくても勘弁。
第1週目(2017/1/20 〜 1/26)
1/20:岩澤理論序章(1.1, 1.2)
- ディリクレの類数公式を使ってクンマーの判定法がわかるのか!まじで!?
1/21:函数体と代数体のアナロジー(1.3)
- 1変数代数函数体 と代数体 の類似性についてよくわかった
- フロベニウスと位相的生成元が対応する
1/22:Fermatの最終定理の完全解決(1.4),円分 拡大(2.1)
- オイラーシステム: 以外の をいっぱいくっつけて考える
- イデアル類群 ゼータの特殊値
- セルマー群 L函数の特殊値
- 円分拡大のガロア群が に同型
- 単射準同型 で一般的に証明できる
- 全射 でしか成り立たない(数論特有の性質を使う:円分多項式の既約性、アイゼンシュタイン既約判定法)
1/23:拡大の存在(2.1)
- 上の拡大は円分拡大ただ1つ
- 上の拡大は、 上の円分拡大 を少なくとも1つもつ(一般にはほかにいくつあるかわからない)
- どれぐらい大きいかに興味がある
1/24: の拡大の大きさ(2.1)
- K の素点の少なくとも1つは で分岐する
- どうやって証明するの?
不分岐拡大を仮定する
->すべての素点で不分岐だと仮定すると、最大不分岐拡大に含まれる。
->最大不分岐拡大のガロア群がイデアル類群と同型
->イデアル類群の有限性より、最大不分岐拡大のガロア群も有限
->最初の不分岐拡大のガロア群も有限となるが、これはZp拡大の無限性に矛盾。
->だから少なくとも1つの素点で分岐する
この流れかっこいい。なるほど不分岐類体論ってこうやって使うのか、ってなった。
- 最大アーベル拡大:めっちゃでかい(無限個の円分体の合成体)
- 最大不分岐拡大:小さい(イデアル類群程度の有限次拡大)
1/25: の拡大の大きさ②と Leopoldt予想(2.1)
- はどれぐらい存在するか、その「大きさ」を具体的に決定したい。
- すべての の合成体を として の 上のランクを決定する。
- これが不等式で抑えられる。
- 最大アーベル拡大をとって上から抑える
- 大域類体論の完全系列をつくって、埋め込み同士の関係を考える
- 有限素点(l進的な埋め込み)、無限素点(実埋め込み)、総正、総負の埋め込みの直和を考える
- 埋め込みっていうのは、同じものだとみなしているんだな
(埋め込んだ先の全体を埋め込みを部分群とみなして、それで割ったりする。 だったら みたいなことをする)
- Leopoldt 予想:上記の不等式が、具体的に等式になる同値な条件
- これによって具体的にすべての の「大きさ」がわかる
- Kが有理数体、虚二次体のときは解決
- Baker の代数的独立性定理の進類似を使うらしい!
- Kが総実代数体のときは、同値な条件が示されている
1/26:岩澤代数の定義と性質(2.2)
- 前提:逆極限、イデアルによる完備化、正則局所環、Krull次元(Atiya, Macdonald を読んでください)、あと測度論
- 加法群 に同型な位相群を とする
- は位相的巡回群、位相的生成元 がとれる
- 部分群 を考えて、商をとると となる.これを とおく.位数 の巡回群となる.
- 完備群環 を岩澤代数とよび と表す
- のガロワ群を考えると、多変数の岩澤代数も定義できる
- 多変数の岩澤代数は肥田理論ともつながるらしい!
- 岩澤代数はべき級数環である [J-P. Serre, 103]
- を に移すような(非標準的な)同型 がある
やっと一週間が終わった。