素数と2次体の整数論の勉強会「ゆるにじたい」をしている際に、ふと数学漫画「数字であそぼ」の話題になりました。
5巻で「フェルマーの2平方定理」の証明が載っていたのですが、その証明は我々が勉強していたものとは違うものでした。せっかくなので、それを復元してみようという話に。
フェルマーの2平方定理は、 を ではない素数としたとき、次が同値であるというものです。
整数 が存在して
この環論的な証明について考えてみました。(正しいかどうかは自信ない)
結構いろんな事実を使っていますね。
- 有限体 の乗法群は巡回群(「原始根定理」あるいは「体の乗法群の任意の有限部分群は巡回群」)
- 巡回群の位数 が のとき、位数 の元が存在(生成元 に対して、 とすればよい)
- 体 上の多項式環 において、 が既約元ならば素元
- が環 の素イデアル は整域
- 作者:絹田村子
- 発売日: 2021/01/15
- メディア: Kindle版