tsujimotterの下書きノート

このブログは「tsujimotterのノートブック」の下書きです。数学の勉強過程や日々思ったことなどをゆるーくメモしていきます。下書きなので適当です。

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存在して一意であれば「名前」をつけよう

「存在性の証明」と「一意性の証明」が大事だという感覚がなんとなくわかってきました。この2つを保証すれば、一意に定まる数(や関数など)を考えることができるんですね。一意に定まると言うことは、これに「名前」をつけることができるのです。たとえば…

分かりやすくすること「だけ」にはあまり興味がない

科学コミュニケーションあたりの文脈で「あの説明はわかりやすい」「この説明はわかりにくい」という評価軸で見られることが多くなった。そのためか、私のことも「この人は難しいものをわかりやすくしようと頑張っているんだなー」っていう色眼鏡で見られて…

「分かっている人には面白い」は分からない人には面白くない

最近,数学を楽しく伝えるにあたって「このトピックは一体どういう条件で面白いと感じるのか?」をよく考えます。「わかっている人には面白い」という話は結構多い。話す側は,自分が分かっているもんだから(普遍的に面白いと勘違いして)「面白いだろー」…

ポエム

「BよりAが好きだ」というと「Bも面白いですよ」って言われる。わかってるんです。Bも面白いんですよ。でもね、私っていろんなものに関心があるので、BだけでなくCやDにも手を出しちゃうんです。結局どれも中途半端になってしまう。だから、自分を抑えるため…

新宿に行ったら行きたいパン屋

r.gnavi.co.jpこんな風に東京にいったら行ってみたいお店を、メモしておく必要性を感じている

「楕円曲線って何ですか?」という質問に対して、定義を答えて返すのはきっと何の意味もない

最近、楕円曲線に関しての進展があったようで、twitterの数学徒の間では話題になっているみたいである。楕円曲線は、フェルマーの最終定理の話ではよく出てくるし、ミレニアム問題のBSD予想にも関わっているし、何かとよく聞くワードではある。こういう状況…

SlideShare のカテゴリに納得がいかない人

SlideShare にスライドをアップロードをするときには「カテゴリ」というものを設定する必要があります。カテゴリの中には、"business" や "education", "entertainment" などいくつか種類があり、どれか1つ選ばなければならないのです。いつも "education" …

twitter はメモには向かない

twitterをメモ代わりに使っていまして、面白いなと思ったものをファボっていたのですが、これがあまり活用できていない。まず、検索性が悪いですね。数が多すぎて過去まで遡れない。あと、ファボった順に並ばないのもいやですね。使わない情報は意味をなさな…

「ですます調」と「である調」

私のブログでは「ですます調」で文章が多いのですが、たまに「である調」で書きたくなるときがあります。ポエミーな文章とか。その方が勢いがある感じがするのですよね。同じブログなのに、両方の書き方が混ざっていると、変だったりするのですかねぇ。読み…

今朝見た変な夢2

このブログでは、「夢ネタ」を結構書いています。ときどき、朝起きて強烈に印象に残っているタイプの夢があるのですよね。こういうときは、面白いのでメモしておいています。 今日の夢はこんな感じでした。日曜数学会が自宅で開かれて、スペースシャトルの寿…

Q. 無限級数の掛け算のやり方 についての回答

本編のブログ、 tsujimotter.hatenablog.comの数式展開について、以下のような質問をいただきました。okwave.jp 上に書いた私の回答におきまして、数式箇所が読みづらかったため、こちらのブログに同様の内容を書き留めておきたいと思います。時間ができたら…

「なるほど、わからん」の弊害

「なるほど、わからん」という言葉ができたことで、「わからないこと」が正当化されてしまっていることを危惧しているのだ。もちろん、難しいものについては、必ずしもわからなくてもいいのだ。説明する側が下手な場合もあるし、わからないものはわからない…

ユークリッドにとって図そのものが数学的対象

最近、折り紙の作図可能性について議論したり、チューリング・マシンの計算理論について調べまくっているのですが、その中でユークリッドの作図理論についての考えが、まるで一変したのでメモしておきます。***作図の理論は、定木とコンパスのみを使った…

今,密かに「互いに素」がマイブーム

今,「互いに素」が熱い。互いに素という言葉は,否定的な響きのする数学用語であるが,こと整数論においては非常に強力な武器なのだ。 互いに素といえば「ユークリッドの互除法」を思い出す。互いに素な2つの数から,ユークリッドの互除法により という数…

「オオニシ」という名のワーム型マルウェア

さっき見た夢です。家に帰ってきて、気づいたら爆睡していました。 今日の夢のテーマは、「オオニシ」という名前のワーム型マルウェアについての話。 「ワーム」っていうのは、一時期流行った(今も流行っているかもしれないが)USB経由で感染する、コンピュ…

正十二面体群を可視化するための戦略

正十二面体群 を,特殊直交群 に埋め込んでやれば,内部状態を「回転方向(法線)ベクトル」と「回転角」だけで制御できる。ということに気づいた。これは良い作戦ではないだろうか。 正多面体群2 [物理のかぎしっぽ]

続・xx + xy + 6yy の形で表せる素数

として, と書ける素数について。以下の記事でいろいろ面白い事実について書いた。 tsujimotter.hatenablog.com の式を展開し,その の係数を としたとき, となるような素数 は, の形で表せるという。上の記事を書いたときは,その仕組みは分かっておらず…

三重積に関する面白い話

ヤコビの三重積に関連した面白い記事を見つけたのでメモ。A remark on Borcherds construction of Jacobi forms http://www.ma.noda.tus.ac.jp/u/ha/Data/kyushu.pdf あと、五角数定理は分割数とも関係するらしい。 もうひとつの五角数定理

X^3-2 が 素数 p で完全分解する条件と三次剰余の相互法則

解きたい問題は,素数 に対して, で が完全分解するような の条件。三次剰余の相互法則を使って解く。以下の記事に置ける TSKi さんのコメントを受けて,一気に理解が深まったので,忘れないうちにメモ。tsujimotter.hatenablog.com 三次剰余の相互法則 と…

Mac OSX に ruby-gruff を入れようとして色々はまった話

「Ruby でグラフが書きたい」からすべてははじまった。長い長い旅の記録を私にしか分からないレベルの文章で、備忘録として書き留めておく。

働きアリのパラドックス?

パレートの法則(別名:働きアリの法則)は「経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出している」という法則です。働きアリで喩えるなら、全体の80パーセントはさぼっていて、残りの20パーセントが働いている、とい…

絶対ガロア群とガロア表現

難しい文章を読んでいるとたまに見るんですが、何やらけったいな名前だと思っていたのです。が、実際のところはたいした話ではなかった。方程式論とかで使う 上のガロア拡大としては、 上の最小多項式の根である代数的な元 を考えて を に添加した拡大体 を…

ブラハマグプタの恒等式

この式はブラハマグプタの恒等式といいますが、実は「2個の平方数の和の全体が積に関して閉じている」ことを示す式だったんですね。高校で、意味もなく因数分解の計算させられた記憶しかない式ですが、ちゃんと意味のある式なんですね。感動。 関連ページ: …

二次形式論、イデアル論の面白さ

二次形式論、イデアル論の面白さは、 がんばれば小学生や中学生でも意味は理解できるくらい「具体的な結果」がある その結果をちゃんと理解するためには、代数的整数論のような抽象的な数学を学ぶ必要性が明らかである 2. を理解すればすっきり体系的に 1. …

今朝見た変な夢

最近、変な夢ばかり見る。今朝見た夢はこうだった。 はじめての数学の独演会を開くことになった。テーマは「折り紙と作図の理論」だったように思う。いろいろテンパったものの、なんとか講演全体のメイントピックを話し終えることができた。ほっとして最後の…

Z[√-5] のイデアルについて (3)

シリーズ1本目の記事はこちら: Z[√-5] のイデアルについて (1) - tsujimotterの下書きノートtsujimotter-sub.hatenablog.comシリーズ2本目(前回)の記事はこちら: Z[√-5] のイデアルについて (2) - tsujimotterの下書きノートtsujimotter-sub.hatenablo…

Z[√-5] のイデアルについて (2)

シリーズ1本目の記事はこちら: Z[√-5] のイデアルについて (1) - tsujimotterの下書きノートtsujimotter-sub.hatenablog.com イデアルとは,数をまとめた集合のことである。数をまとめた集合同士の計算をしなければならないので,単なる数の計算よりもやや…

Z[√-5] のイデアルについて (1)

3回に渡って「整数論」に関する1つの興味深いトピックについて書いていこうと思う。 二次体 上の整数環 を考えたときに,その代数的整数に対して「素因数分解の一意性は必ずしも保証されない」という問題についてだ。 たとえば, として,虚二次体 を考え…

e と 1/e の話

前回、ネイピア数 の話をしたので、今度は の話をしよう。 の定義はこうだった。で、ここにひとつマイナスをつけると が現れる。一瞬「えっ?」って思うかもしれない。マイナスを付けただけで、逆数になってしまうのだから、ちょっと不思議な感じがする。 が…

ネイピア数 e をいかにして自然に導入するか

ネイピア数 。自然対数の底。自然対数という割に、ぜんぜん自然じゃない、と私は思っていた。どの説明を聞いてもどうにもしっくりこない。つい先日、この数を人に説明する機会があったのだが、どうにも歯切れの悪い説明になってしまった。この数を、どうにか…